ＰＭＴＣを行ったほうが良い理由

ＰＭＴＣは「プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング」の略称です。
歯磨きだけでは取り除けない歯石や深い部分の汚れ、プラークの元となるバイオフィルムを歯科医師、歯科衛生士が専門の機器や技術を使って除去することを言います。虫歯の予防はもちろんのこと、歯周病対策にも非常に効果的です。また、口臭予防にも有効です。

１．歯間ブラシやデンタルフロスを使用しても２０％程度は歯垢が残る

自分で歯垢を毎日１００％落とすのはとても難しいです。綺麗に磨ける人でも歯ブラシで６０％、歯間ブラシやデンタルフロスの使用で８０％〜８５％程度までしか歯垢を落とすことができません。磨き残しは同じような場所に起こるので虫歯や歯周病が起こります。自分では落としきれていない歯垢をPMTCによって定期的に落とすことで虫歯や歯周病を予防します。

２．歯周ポケットが４mm以上の部分は歯垢が除去できない

歯周病は歯周ポケットの中に細菌が感染して起こる病気です。歯周病が進行し、歯周ポケットが４mm以上になると歯ブラシや歯間ブラシが届かないので、その部分の細菌を取り除くことが出来ません。そのまま放置すれば歯周ポケットが深くなり最終的には歯が揺れたり、抜けたりしてしまいます。歯周ポケット内の細菌をPMTCで定期的に清掃することにより歯周病の進行を防ぎます。

３．バイオフィルムは機械的な清掃器具でないと除去できない

歯の表面には歯を守るためにバイオフィルムという薄い膜があります。感染したバイオフィルムは洗口剤などでは取れず、機械的にこすったり、振動を与えて除去する必要性があります。そのためPMTCで機械的な振動を与え、定期的にバイオフィルムを除去していく必要があります。

４．歯石になると歯ブラシでは取れない

自分で取りきれなかった汚れは２４時間で歯垢となり、４８時間で歯石となります。PMTCで取り残した歯垢や、歯石を定期的に除去しなければ、歯周病が進行してしまいます。

５．初期虫歯の進行を確認できる

最近は初期虫歯は削らず、できるだけ経過観察をする方向にあります。経過観察をするには定期的に確認する必要があります。定期的にPMTCを行い、虫歯のリスクの高いところを清掃し、初期虫歯の進行を確認し予防することで、自分の歯をできるだけ削らずに済みます。

６．インプラント治療を長持ちさせる

インプラントとは歯を失った顎にインプラント（人工歯根）を入れて、歯と同じように咬めるようにする治療のことです。インプラントは人工物のために歯より抵抗力が低く、細菌が感染するとインプラント自体が歯周病になることがあります。そのためインプラントを長く使用したい方は定期的にPMTCを行ってインプラントの周囲をきれいにしておく必要があります。