歯磨き粉による歯周病予防

歯周病予防のための歯磨き粉

近年、歯周病に効果的な歯磨き粉がいろいろと発売されています。
歯磨き粉だけで歯周病を治療することは出来ませんが、症状の改善・予防には効果があります。
歯磨き粉を利用した予防も効果的ですが、最も効果的なものは歯磨きによるプラークの除去です。

きちんとした歯磨き(ブラッシング)を身につけて、口の中の環境の改善を行いましょう。　

歯周病におすすめの歯磨き粉の選び方

歯ぐきが下がって歯が長く見えるという症状や、歯ぐきが腫れて磨くと出血するといった症状が歯周病の特徴です。このような症状がある人も多いのではないかと思います。
ここでは、歯周病におすすめの歯磨き粉を選ぶ時の注意すべきポイントを説明していきます。

①歯周病菌の殺菌効果で選ぶ

歯周病は口の中で歯周病菌が増殖し、歯を支える骨を溶かしてしまう病気です。最初のうちは歯ぐきが腫れたり歯の見える長さが大きくなる程度ですが、症状が進行すると歯がグラグラして抜けてしまいます。そのため、口の中の歯周病菌を減らすことがもっとも重要です。そのためには丁寧な歯磨きはもちろんですが、歯周病菌を減らすために殺菌作用の高い歯磨き粉を選ぶことが大切です。

殺菌効果のある主な成分

歯周病菌の殺菌効果がある薬用成分には、以下の物があります。

・イソプロピルメチルフェノール（IPMP）
・塩化セチルビリジニウム（CPC）
・塩酸クロルヘキシジン
・酢酸dl-α-トコフェロール

他にも、殺菌成分はありますが、これらが配合されている歯磨き粉を選ぶと良いでしょう。また、天然由来の成分にも歯周病菌に対して強い働きをするものもあります。ハーブティーなどにも使われるカミツレ（カモミール）などは殺菌だけでなく歯周病に有効な成分が多くおすすめです。

②歯ぐきの炎症を抑える効果で選ぶ

歯周病にかかると最初に歯ぐきに腫れが現れてきます。この状態のまま歯磨きをしていると出血したり、痛みを感じることになります。そのため、丁寧な歯磨きを行うことが出来なくなります。

さらに歯周病菌は、歯ぐきと歯との間にできた「歯周ポケット」というところにも潜んでいます。歯ぐきが炎症を起こしたままだと、この歯周ポケットに歯ブラシが届きにくくなるため、歯磨きの効果があまりなくなります。歯磨きの効果を十分に発揮して歯周病菌を取り除くためにも、歯ぐきの炎症を抑える効果がある歯磨き粉を選びましょう。

③研磨剤の少ないものを選ぶ

歯磨き粉の中には歯の表面を磨いて白く見えるようにするホワイトニングの効果をもつものがあります。そのような効果をもつ歯磨き粉に多く含まれているのが、歯の表面を磨く研磨剤です。
歯磨き粉の研磨剤はプラークやステインなどの歯の表面にこびりついた汚れを落とすために使うものです。しかし歯周病で歯ぐきが下がってくると、「象牙質」と呼ばれる柔らかい部分が表面に出てきています。研磨剤は象牙質を削ってしまう可能性があります。歯周病の改善や予防をする時には、研磨剤の少ないものか研磨剤の入っていない歯磨き粉を選ぶことが大切です。